強気の弟
私が子供だった頃、保育園に通っていたことは、以前の記事にも
書きましたが、私は、保育園が好きだったので、母を恋しがって
泣くことはありませんでした。
母も「kotokoはあっさりしている子だった。」と言います。
でも、2歳下の弟は違いました。
連日、大泣きです。
先生たちがなだめても何をしてもダメで、結局、私のクラスで弟は
過ごしていました。
私と一緒なら、泣かないのです。
おおらかな時代だったので、先生たちも「kotokoちゃん、よろしくね~。」
と言っていました。
弟のクラスで何かをするときは、私が弟のクラスに出張です。
決して弱い弟ではないのですが、何か心細かったのでしょう。
ある日、その弟のクラスに出張していたときに、弟と同じクラスの子で
いざこざが起こりました。
弟は、私がいるので強気になり、結局、勝ってしまいました。
それからは、クラスの中のガキ大将です。
今まで泣いていたのがうそのように収まり、友だちにも一目置かれる
ようになり、居場所が出来ました。
先生もいろいろと頼りにしてくれるようになり、弟はすっかり、
泣いていたことを忘れたようです。
そこからは、いつも強気で大人になってもその性格は変わりません。
変に正義感が強いので、信念は曲げないし、正直、ちょっとめんどくさい
ときもあります。
でも、幼少期のたった1回の出来事でガラッと変わった弟のことを考えると
今、見ている子も、今はこうだけどずっとそのままとは限らないという
ことです。
我が子を見ていても思うことですが、今の状態がその子のすべてではない
ということを忘れず、人生の中のほんの一部分でしかないということを
頭の片隅に置きながら、子どもと接していきたいと思います。