としき
我が子は小学校に入るまで、ひらがなが全部は書けませんでした。
自分の名前も書けなくて、何回も「こうだよ~。」と教えていましたが、
難しかったようです。
ある日、お風呂に入っているとき、鏡にいろいろ書きながら
「としき」って書いたんです。
「すごいね。上手に書ける字もあるんだね。」と褒めたら、
「じゃあ、今日からとしきになろうかな。」
いやいや、あなたの名前、違いますから。
でも、しばらくの間、お絵かきしては「としき」ってサイン
していました。
よっぽど、嬉しかったんでしょうね。
でも、幼稚園のお友だちに「何でとしきなの?」と指摘され、
いつの間にか「としき」ブームは去りました。
文字や数字を生活の中で少しずつ教えたり、子どもが聞いてきたときに
教えるのは良いと思いますが、無理に、というのは、私は賛成できません。
例えば、数字や時計でも「今、長い針が3だから5までに片付けようね。」
これで、十分だと思うんです。
そのうちに子どもの方から聞いてきますから。
子どもは、思っている以上に大人の話を聞いているので、大人が「何時何分」
とか言っていると、「それは針がどこの時?」など、質問してくるんです。
我が家の場合は、こんなゆる~い感じでしたが、特に困ることもなく、
学校に行ってからも子どもも困っていませんでした。
大人がちょっと、力を抜いたくらいが、子どもには威圧感もなく、無理なく
受け入れられるようです。
保育園でも、大人ががむしゃらになると、子どもはアワアワしてしまいます。
心の中では必死だけど、それを表に出さず、「まだ余裕ありますよ~。」
みたいな雰囲気だと、子どももリラックスして、結果的には早く目標を
達成することが出来るような気がします。
なかなか、難しいのですが、待つこともだいじだな・・・と思います。